2017年12月6日
長年に亘り大変お世話になっている恩師にプレゼントを贈る事が出来ました。
ご夫妻にそれぞれ1枚ずつ、丁寧に手染したこの世にたった一枚だけのオリジナルストールです。
我が母校立教大学の卒業生を中心とした中小企業経営者の勉強会である巣立会を主宰する山口義行先生は、今年立教大学経済学部教授を定年で退職されて、終身名誉教授に就任されました。
そのお祝いも兼ねた巣立会の忘年会の席上で、サプライズ的なカタチでこのストールをご夫妻にプレゼントさせて頂いたのです。
数ヶ月前に新会長の齋藤さんからこの話を持ちかけられた時、大変光栄な事と喜びつつも内心プレッシャーが大きかったのも事実です。というのも、普段はお取引先デザイナー様からリクエスト頂いた加工をご要望どおり忠実に再現するのが我々の仕事で、今回の様に「サプライズ・プレゼント」という事でクライアントからの要望が何もない「オマカセ」の状態で一から創り上げる事は非常に珍しいケースでしたので、さてどうしたものかと思い悩みました。
色々と考えて、まずは素材に拘ろうと思いました。日本で一二を争うデザイナーブランド様の生地を作っていらっしゃる取引先の機屋さんに相談して「最高級の生地を用意して欲しい」とお願いしました。カシミヤとシルクの肌触り最高の素材を手配する事が出来ました。そんな最高の素材を手に入れたら逆にますますプレッシャーは高まるばかり。これをいったいどの様に染め上げて行ったら良いのか悩みましたが、会長の齋藤さんに相談して、山口先生には内緒でこっそり奥様に先生のご趣味を伺ってみようという事になりました。
奥様にメールで連絡を取って、これこれ云々・・・ところが奥様から返信して頂いた内容がかなり難易度の高いリクエストで、迷って迷って迷いぬいて、一緒にブランドをやっているsome-zomeのデザイナー白木さんに無理矢理お願いして、奥様のご要望に沿ったかたちでデザイン画を描いて頂きました。そしてそれを私なりに少し色や柄をアレンジして完成したデザイン画がこちらです。
これを元に、いくつかの染めの技法を重ね合わせ、この世に一枚しかないオリジナルを創り上げました!
作業途中の工程写真をご覧下さい。
グラデーション染め
スプレー染め
それぞれ3回ずつの工程を経て完成したのがこのストールです。
実は奥様には、あくまでも山口先生にだけプレゼントするという事で色や柄などのご要望を伺っていたのですが、奥様の為にもお作りしているという事は全く内緒だったので、正真正銘のサプライズとなりました。
本当にビックリして、そして喜んで頂けたようです。
お二人ともとてもお似合いでした。みんなで記念撮影!
新会長齋藤さん。巣立会の皆様。お陰様で貴重な経験が出来ました。本当に有難うございました。
そして、山口先生、奥様、この度は誠におめでとうございます。
今後共末永くご指導宜しくお願い致します。